僕は今までミャンマーに何人もの友人を案内した。海外に行き慣れている友人でもミャンマーの雰囲気に驚くことが多い。それは、他のアジアには忘れ去れてしまった、素朴さが残っているからだ。それも街のいたるところに。
そんなミャンマーにせっかく旅行に行くのだから、ただ観光地に行くだけではもったいない。以下で紹介する少しの要素を旅に入れるだけでミャンマー旅行が充実し、面白くなる。旅の恥はかきすてだ。ぜひチャレンジしてほしい。
1. チャイを飲もう
ミャンマーではチャイがよく飲まれている。路上に小さなプラスチックの椅子を並べて、語らいながら、あま〜いチャイを飲む。オープンすぎるカフェなのだ。人通りの多い通りなどでは夕方になるといたるところでチャイ屋が出ているのでチャレンジしてみよう。炭火で沸騰させたお湯を使ってチャイを入れてくれるので衛生面はほぼ問題ないと思う。心配であれば口を付ける程度でも雰囲気は楽しめる。ちなみに、僕は飲んでも平気だ。
現地の人に混ざって路上で小さな椅子に座ってチャイを飲むと目線が地面に近くなる。夜、レストランで食事をした帰りに夜風に吹かれてチャイを一口。ひと味ちがったミャンマーを見ることが出来るだろう。
2. 寺院を訪れる際は花を買おう
寺院などに行くと参道で必ず花を売っている。日本のお寺にお供えする花は菊のイメージだが、ミャンマーでは様々な花があってカラフルだ。いろいろな種類の花が売られているので、好きな花束を買ってお供えをしよう。観光で寺院を訪問するよりも、徳を積んだ気持ちになる(笑)。
徳といえば、花もそうだが、小鳥がカゴに入れられて売られている光景を目にすると思う。これは飼うためや食用ではなく、お金を払って小鳥を買い、カゴの外へ逃がすことで徳を積むというものだ。小鳥は不衛生だったり病気を持っているかもしれないのでチャレンジする際は注意しよう。
3. 廟に入って瞑想してみよう
ミャンマー国内では寺院に限らず、街中に祀られた木や仏像に祈りを捧げている人がいる。もちろん、寺院へ入ればいたるところでお経を唱えているし、瞑想をしている。これらを行っているのは僧侶ではなく、一般人たちだ。そんな光景から仏教が深く根付いていることが伺える。
僕はお経を唱えることは出来ないが、寺院で時間があるときは瞑想をすることにしている。廟に入ると日陰で風通しも良く涼しい。1分でも目を閉じて瞑想してみて欲しい。瞑想といっても僕は心地の良い場所に座って目を閉じるだけだ。恥ずかしければ、座って仏塔を眺めるだけでもいい。きっと落ち着いた、そして爽やかな時間が流れるだろう。
4. 値引き交渉をしよう
マーケットでは値段が付いていない商品がほとんどだ。値引き交渉は鬱陶しい時もあるが、それ自体を楽しんでしまえば苦にならない。好きな商品があれば、それがいくら以下なら購入するかを決めると交渉しやすい。目安になる金額が出来るからだ。ビルマ語が出来なくても、英語が出来なくても、金額を書いたり指で表せば通じるはずだ。他のアジアの国では言葉が通じないとコミュニケーションを諦める人たちもいるが、ミャンマーの人たちは、言葉が通じなくても、理解しようとしてくれるから安心だ。
5. 街や寺院にいる動物に注目しよう
ミャンマーでは犬や猫などの動物が、本当に幸せそうに暮らしている。日本では路上で犬をほとんど見かけないが、ミャンマーではよく見かけるのだ。暑い国なので動物達はダラケがちだが、それでも幸せそうな顔をしている。車体の陰で寝ている犬、お寺の木陰で休んでいる犬、子供に遊んでもらっている兄弟仔猫。ミャンマーを歩く際には、ぜひ動物に注目してもらいたい。
東南アジア全般にいえることだが、狂犬病がまだ残っているので動物への近づき過ぎには十分注意されたい。