僕は筑波大学のビジネススクールでMBA過程を修了した。修了して周りからの評価が変わったかというと、全く変わらない。そもそも、仕事しているメンバーのほとんどは僕がビジネススクールに通っていたことを知らないと思う。僕は評価されることを目的に通った訳ではないが、客観的に見て社内や転職市場で評価されるのか、評価されるポイントは何か。僕なりにまとめてみた。
MBA取得による表面的なメリットはない
まずは当たり前の話になってしまうが、社内で評価されるかされないかは仕事の結果次第だろう。新入社員がどんなに良い大学を出ていても、会社においては実績を作らないと評価されないのと同じだ。つまり、MBAで得た知識を活かして他の人が出来ないような仕事をしてこそ評価されるのだ。MBA取得目的が「箔を付けよう」とか「一目置かれよう」ということであれば、それは適わない。また、将来の安定とか安易な転職を考えているのであればMBAは向かないだろう。
MBAで得た知識を活かすチャンスは多い
MBAで得た知識を活かすことが出来るのは、何も経営者や役職者に限定されたことではない。日々の業務でも十分に活かすことが出来る。例えば、僕は年に1度行う調査で調査票の作りや項目、分析などに関してMBAで学習した知識を活用して対応した。これによって調査結果の信頼度が増したと考えている。この結果をもとに来年はより洗練された施策を打っていく。そしてその洗練された施策実施後にまた調査を行い、年々施策のレベルを高めていく。地道ではあるが、こういった積み重ねが結果的には他者に差をつけるポイントになるはずだ。劇的に変えることは出来ないが、確実に変わっていくのである。
転職において「現職経験+α」の価値となる
僕のMBAの同期は30人程だが、このうちの10人弱が在学中もしくは修了後直ぐに転職している。同期の年齢や業種は様々なのだが、転職者の多くに共通している点がある。それは、データサイエンティストのポジションへの転職という点である。データサイエンティストとは、データ分析や統計学、人工知能、システム工学の知識を活用して大量のデータから事業戦略立案や新規事業を生み出していく職種だ。多くの同期が転職に成功しているのは、MBAで統計学はもちろんデータ分析や人工知能などを学習したからだ。もともと営業などで培ったインダストリーの知見と新たに学んだ領域を組み合わせて自分の武器にしている。データサイエンティストという職種は比較的新しいことも採用が活発に行われる理由だろう。MBAではビジネスの最先端を学ぶことが出来るのだ。
まとめ
最後にまとめておく。ビジネススクールで勉強したことは決して無駄になることはない。すぐに表面的に現れなくても、その努力は血となり骨となっていく。自分の理想とするキャリアを形成するために一歩ずつ歩んでいく他はない。焦る必要はない。
- 取得しただけで評価されるものではない
- 劇的に何かが変わる訳ではない
- MBAで得た知識を活用することは業務のインプルーブには有効
- 現職の経験にMBAで学習した知識が加われば新しい職種に付くことも出来る
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